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練り切りのお花飾り
和菓子あれこれ | 2021.02.04
思わず顔がほころんでしまう この可愛い子達は「苺大福」です。
苺が甘くなった1月中旬から、毎日お店に並んでいます。
職人が毎朝、ひとつひとつ顔を描いていますが、その職人も自然に笑顔になります。
そしてこのニコニコの表情を さらに可愛くしているのがお花飾り。
このピンクのお花は、練り切り餡でできています。
練り切り餡とは、和菓子手作りキット かしあわせで、こしあんを包むために使う外餡です。
かしあわせは、作る花によって、白、ピンク、黄色など色つけがされていますが、苺大福のお花飾りは、白とピンクの2色を使います。ピンクの上に白の練り切り餡を重ねて、薄く伸ばしたあと、花型に抜いています。
かしあわせでも花の色を美しく表現するための「ぼかし」の技法を使っていますが、その技術を応用し、白にピンクが、ほのかに透けて見えるように仕上げているのです。
そしてもう一手間。型抜きをした後、乾燥させて表面を硬くします。
かしあわせの工程中は、乾燥を防ぐためにシートをかぶせますが、お花飾りではあえて乾燥させるのです。とても崩れやすいので、そおっと触ります。
練り切り餡、こんな使い方もできるのです。
練り切り餡が余ったらお試しください。ホロホロッと崩れる繊細な食感で違った美味しさが感じられます。
苺大福のかわいさの秘密に続いて、美味しさの秘密も少しだけご紹介します。
使っている苺は、浜松の苺農家さんから届く、新鮮な「紅ほっぺ」です。中まで赤く、とてもとても甘くてジューシーな品種です。
そして苺を包んでいるのが、小豆のこし餡と雪平(せっぺい)。雪平は、求肥に卵白を加えて練り上げた餅生地で、真っ白な色と空気を含んだふわふわの手触りが特徴です。
食べちゃうのが少しかわいそう(?)ですが、手づかみでパクッとどうぞ。
指先に伝わるふわふわの手触りと、口いっぱいに広がる苺の香りと甘酸っぱさで、春を感じていただけます。
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