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練り切り 菓銘:桃節句
和菓子あれこれ | 2021.02.26
3月3日の節句にちなんだ練り切り。菓銘:桃節句(ももせっく)
桃の節句にぴったりな春らしい色と姿形です。
上生菓子には、菓銘(かめい)があります。その菓銘を知り、菓子に込められた思いや背景を想像するのも上生菓子の楽しみ方のひとつです。『桃節句』からどんなイメージが広がりましたか?
古来中国では、桃の木には邪気を払う魔除けの力があり、霊木と信じられていたそうです。現代では、種や葉は漢方薬として使われており、身体を守る効果は科学的にも証明されています。
その桃をモチーフとした桃節句は、自分自身や家族の成長と健康を願う節句にぴったりの御菓子です。
作り方は、和菓子手作りキット かしあわせの技法の応用です。
練り切りの美しい表現方法のひとつである「ぼかし」‥色のグラデーション。
桃節句のぼかしは、画像のように楕円形にした色付きの練り切り餡を重ねています。
餡を置く場所、深さ、重ね方で色のぼかし具合が大きく変わります。包餡(ほうあん)をした際に、どんな色の出方になるかをイメージして配置します。美しい配色とぼかしは、職人の技です。
かしあわせ菊の最後でヘラの先でしべを付けますが、こちらは花型に彫られたヘラで、立体的な桃の花を付けます。
忙しい毎日、節目の日にほんの少し、昔ながらの風習に思いをはせ、季節の変化を感じる時間を持つのはいかがしょうか?
お雛様を飾るのは大仕事ですが、節句にちなんだお菓子で一服しながら、自分と周りの方々の健康を願うことはできそうです。かしあわせを使って自由にあなたの桃節句を作るのも、思い出深い素敵な時間になりますね。
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